2030年にヨーロッパではガソリンやディーゼル車の販売を禁止するという驚きのニュースが流れました。

そして、日本でもEV(電気自動車)、PHEV(プラグインハイブリッド)の売り上げを5~7割に増やす目標が掲げられています。

この記事では、2019年に登場するアウディ「e-tron」の発売日や価格、性能まで徹底検証していきたいと思います。。

アウディ初のBEV『e-tron』とは?

e-tronという言葉を聞いたことがある人もいるかもしれません。

実は2015年に発売されているA3スポーツバックやQ7のPHEVでも実績を持っています。

しかし今回、e-tronを車名にした完全なBEV(バッテリー電気自動車)が誕生しました。

カテゴリーは、2019年中ごろに発売を予定しているSUVとスポーツバックのほかに2020年に発売が予定されているGTがあります。

サイズとしては従来のSUVであるQ5とQ7の間になりますが、Qファミリー奇数のコンセプトである従来通りのSUVと、偶数のコンセプトであるクーペの両方の良さを持っているといえそうです。

完全なるBEVの誕生は、今までにない挑戦であり、アウディの自信が伺える一台になるのではないでしょうか。

アウディのe-tronには、バーチャルエクステリアミラーが搭載

先進的な装備として挙げられるバーチャルエクステリアミラーは空力性能向上の役割を担っています。

オプションながら試す価値は十分にありそうです。

今までミラーを見て確認していた後方を、カメラを介してモニターで確認するというもの。

本来のドアミラーの備わる場所に設置されており、伸びたステーの先にカメラが取り付けられています。

空気抵抗が小さくなり、燃費も向上しそうですね。

室内のモニターはドアの前方に一体化され、美しい仕上がりに。

内装の雰囲気を壊すことのない洗練されたデザインです。

日本ではレクサスESに装備されていますが、e-tronの方が高精細でデザインも上回っているという声も聞こえてきます。

外観でもうひとつ目を惹くのは、八角形のシングルフレームグリルです。

これは、シャッターが付いていて走行中は閉じることで空気抵抗を減らしています。

ヘッドライトは、アウディが世界で初めて搭載した自慢のマトリクスLEDライトが健在で、リアのコンビランプは左右のつながったデザインに仕上げています。

EV車はエンジンを搭載していない分、自動車そのもののデザイン性が可能になるという考え方から、テスラ「モデルX」やジャガー「I-PACE」のようにエンジン車と全く異なるデザインをするところも出てきました。

しかしアウディは、EV車でありながら一見するとコンサバティブな外観を選択することで、違和感なく乗り換えられるように意図したものだったと考えられるのではないでしょうか。

アウディe-tronの未来感あふれるラグジュアリーな室内空間

2015年にTTで初めて装備されたバーチャルコックピットもアップデートされています。

ドライバーアシスト画面からエネルギー消費装置を始めとする走行情報や燃費情報などを変更することが可能です。

また、車線をはみ出さず走行、ブレーキを自動で行うアダプティブクルーズコントロールやグーグルマップをステアリングで操作することも。

ほかにはブルートゥースで携帯に接続することで通話も可能になっています。

インテリアで注目なのはシフトレバーです。

センターコンソールに設置されているのは従来と同じですが、シフトの左端部分を指先で前後させることで、D、N、RDを選択します。

今までとはかなり違う新しい乗り物を操作しているような未来的な感覚になるかもしれません。

リアシート部分は4WDに使われるプロペラシャフトがないため足元のスペースが十分に確保されています。

ラゲッジスペースは660Lの容量があり、リアシートを倒せば1725Lまで拡大可能に。

つまり見た目には大容量のバッテリーやコントロールユニットを搭載しているとは思えないほどの室内空間を実現しています。

室内のテイストはA7、A8に使用されているシルバーとブラックで統一された落ち着いた空間に仕上がりました。

空力ボディを採用しているため空気抵抗が少なく、室内の静粛性がとても高くなっています。

ほかにも遮音対策が施され、専用ガラスが採用されているため社内には音が入りにくい設計になっているのです。

EVなら静かで当然というものではなく、不快に感じる音はいろいろあります。

例えばロードノイズやギア比を変化させるギアボックスからの音など多岐に渡るものです。

e-tronの快適性は、ひとつひとつの原因を丁寧に解決した結果、生み出されたといえるでしょう。

パワーのある走りと確かな航続距離に裏付けされたアウディe-tronのEVユニット

e-tronは前後の駆動力を伝える役目のアクスルシャフトである車軸に1基ずつ計、2つのモーターを搭載して四輪を駆動するクワトロシステム。

これは、アウディが世界で初めて導入したことで知られています。

路面状況に合わせてオフロードもオンロードも、四輪それぞれの駆動力をフルタイム変化させることでハンドリングを安定させるというもの。

システム出力は通常、前輪125kW、後輪140kWで合計265kWになります。

アクセルをフルに踏み込むとモーターのパワーを引き上げるブーストモードを採用し、最大8秒間、前輪135kW、後輪165kWの合計300kWの性能を引き出します。

通常の最大トルクは561Nmですが、ブーストモード時には664Nmまで向上。

トルクが600Nmを超えるということはガソリンエンジンでいうところの6リッターや4リッターのターボに相当する数値です。

また0-100㎞/hの加速は通常モードで6.6秒、ブーストモードで5.7秒という十分な加速を持ち、最高速は200㎞/hにリミッター制限がかかるようです。

減速時にブレーキペダルを使用してもエネルギー回生システムによって0.3Gまでは電気モーターが働くことに。普段の減速では0.3Gを超えるブレーキングは稀なので、油圧ブレーキが作動することは少なく、ブレーキパッドの取り換えは少なくなるでしょう。

航続距離は蓄電容量90kWh以上のリチウムイオンバッテリーを床下に敷き詰める搭載方式を取り、燃料新基準のWLTPモードで最大400㎞を走行できるといいます。また、エネルギー回生システムによって最大30%伸ばすことも可能です。

充電に関する問題点としては、通常充電のほか欧州では急速充電に対応するコンボ式の整備が整いつつあります。

BMW,ダイムラー、フォードが手を結び充電ネットワークの構築が表明されていることから、拡大は間違いありません。

ただ、日本には今後コンボ式の充電器を設置する計画もないことから、従来通りCHAdeMOを使用することになるでしょう。

もちろん通常充電には問題はありませんが、コンボ式であれば最大150kWによる充電で満充電までの時間が30分になります。

今後日本での充電インフラの整備が急務になるかもしれません。

アウディドライブセレクトが作り出すe-tronの質の高い走り

アウディドライブセレクトは、「オート」、「コンフォート」、「ダイナミック」、「エフィシェンシー」、「インディビジュアル」、「オールロード」、「オンロード」の7つのモードから選択することができます。

その際にエアサスペンションがショックアブソーバーを自動で制御するという優れもの。

アクセルを踏み込むと、滑るような静かな走りを魅せるのはいうまでもありません。

EVの特徴である「ワンペダルドライブ」も、ニュートラルな状態で走るコースティングなのか、回生ブレーキを作動させるのかをモード設定するとともに、周囲の交通環境、ナビの地図データを利用して行っています。

SUVのパワフルな走りに加えて7つのモードで切り替える制度の高さ、そして空気抵抗をなくすエアロダイナミクスを上手く利用して、EVの課題を技術で解決していこうとしているのではないでしょうか。

アウディe-tronの気になる発売日・価格・スペックは?

発売予定は、・SUV・・・2019年内に日本市場導入が決定しています。詳細な発売日は未定。

・スポーツバック・・・2017年にモーターショウ発表。2019年に生産が開始される予定

・GT・・・2018年にモーターショウ発表。2020年に市販モデルを発表する予定。

 

SUV GT スポーツバック
駆動方式 4WD 4WD 4WD
最高出力 365 434[590] 320[435]
最高速度 200km/h 250km/h
蓄電容量 95kWh 90kWh以上 95kWh
0~100km/h 加速 約5.7秒 約3.5秒 約4.5秒
航続距離 400km 400km以上 500km
全長 4900mm 4960mm 4900mm
全幅 1930mm 1960mm 1980mm
全高 1666mm 1380mm 1530mm
ホイールベース 2925mm 2900mm 2930mm

SUVの価格は、アメリカで74,800ドル、ドイツで79,900ユーロ、日本では1千万を超える可能性があります。

アウディe-tronについてのまとめ

時代の流れとともに進化を続けるEVに各社がしのぎを削っています。

そんな中誕生したアウディ初のフルEV、e-tron。今までEVに否定的だった人にこそ、アウディが誇る技術力を体感してもらえることを期待しています。